病院に通院した話
それから病院には二週間に一回、行くことになりました。
いつもの買い出しとは別に出るということで、軽い引きこもり状態からはかろうじておさらば。
病院へと行く道はそのころ住んでいたところから大体3kmほど離れていたので往復で6km。
引きこもり状態だったうえ買い出しの時にはバスなどを使っていたため体力もかなり削れていた私には、いい運動になりました。
二週間に一回、出るということで今まで引きこもっていた分季節の移り変わりが体に染み込み、今まで灰色だった世界が少しずつ色づいて見えました。
それは、灰色の世界で水の底に詰められていたような感覚だった私にはとてもきれいな体験でした。
雪の積もっていた季節から、少しずつ溶けていき。
春先の桜が風に乗って桜色の風を吹かせ。
あれよという間に草が生い茂っていく光景は
なんだかとてもとても久しぶりに見たような、そんな気がいたしました。